心理検査について(3)

心理テスト・心理検査

心理検査について(3) 2024/9/13

心理検査はいくつもあるので,やはり分類があります.質問される文を読んでいって,「はい」,「いいえ」の回答を選んだり,「0」~「3」までなどの段階(「1」~「4」やそれ以上などいろいろあります)で回答したりするタイプの心理検査(心理テスト)が思い付きやすいものかもしれません.こうした質問に答える心理検査(心理テスト)がまず1種類目と言えます.他には,何らかの中立的な(事務的な)作業をしてもらって,その人の特徴を理解しようとするタイプの心理検査(心理テスト)があります(2種類目).1種類目の質問項目は質問を読んで理解して答えるものですから,何を聞かれているのか見当がつきます.「ときどき,元気がなくなることがありますか?」と尋ねられると,元気のことを聞かれているのだな,元気についての何らかの評価かな,と思い巡ってしまうのは自然なことです.さらに言えば,元気がなくなることがあるんだけど,その通りに正直に答えたら,悪い評価になるんじゃないか,と考えてしまうこともあるかもしれません.質問の答えるタイプの,1種類目の心理検査(心理テスト)は,あまり深く考えずに直感的に答えていただくことが期待されていますし,直感的に答えた方が本当のところに至り,心理検査(心理テスト)を受けた人にとって総合的にはメリットが多いようには思いますが(直感的に回答を選ぶことをお勧めしますが),悪い評価になったらいやだな,と思う気持ちもわかる気がします.反対に,意図して悪く評価してほしいという人もいます.ご事情があるのでしょうが,ちょっと心理検査(心理テスト)の趣旨とは外れてしまう気がします.それに較べて,2種類目の心理検査(心理テスト)は,これをやって何がわかるのだろうか,といった作業をするので,「正解のようなもの」が見えにくく,検査(テスト)を受ける方の本当は○○なんだけどちょっと盛って・・・,といった“加減”が入り込む余地が少ない点が利点と言えるでしょう.しかし,心理検査(心理テスト)を受ける側にとっては,これで何をどう評価するのだろう,と不安を覚えたりしてしまう点は負担に感じるかもしれません.